家計を考えるときに主要な項目として「食費」を考えると思います。家族の健康を考えるときに、まず食事の内容について考えると思います。
これって普通なことだと思うのですが、日本の国になると、これが全くできていない実態が浮かび上がってきます。
アラフィフ単身赴任サラリーマンのえびすたま剛です。
日本の「食」と「農」の未来を考える
2023.7.14の豈(やまと)プロジェクト日本橋公演での鈴木宣弘先生の講演動画が秀逸でしたので、取り上げたいと思います。
日本の食料自給率
日本の食料自給率が低いという問題は長年付きまとっているかと思います。その原因としてはいくつか挙げられます。
まず第一に米国占領政策で日本人は米国の余った食糧の消費場とされたことですね。当時、日本では十分に国民が自給できる食料を生産することができましたが、貿易自由化によって日本の農業を壊滅させていきました。
「米を食べるとバカになる」と学者を使って浸透させたりして、日本人の食事を和食から洋食へと無理やり変化させていきました。日本人は米国の余った食糧の消費場に仕上げるために色々とやってこられてしまったわけです。
江戸時代までは日本は完全に食料自給率100%だったわけです。できないわけがないのですが、できないように日本の農業を、米国の言いなりになり下がっている戦後の日本政府が従順に解体させていっていますね。
日本国が食を軽視しているのは予算に現れています。1970年に農水省予算は1兆円(一般会計全体で約20兆円)に対して、現状2兆円(一般会計全体で約114兆円)なので実質減っているところにも、あらわれていますね。
2022年度の太陽光発電の再エネ買取総額は4.2兆円です。こんなところで油を売っている余裕は今の日本にはないと思うのですが、そんなところに日本の食を守る予算の2倍以上も使っているのです。
お金の使い方も目標の食料自給率に対する戦略があるとは到底思えません。その分、日本の農業はどんどん苦しい状況になってきます。遺伝子組み換え、農薬使い放題の輸入品が激安で入ってきて競争しろ!なのですから。
つい最近も何かしらのお注射💉がありましたが、あれも日本人の身体が試験場、処分場にされてしまっていますね。
「#230 食と医療のカラクリ」でも取り上げましたが、食と医療を抑えることは支配の基本なんですね。もう日本は優等生ですよ、支配者にとって。
国家存立の3本柱は軍事・エネルギー・食料ですが、全部手放してどうするんでしょうか?
クアトロショック
直近の現在、日本の農業がどのような苦境にあるのか鈴木先生が整理されています。
4つの苦難(クアトロショック)はコロナショック、中国の爆買い、異常気象、ウクライナ紛争ですね。
コロナショックは、日本の野菜の種の9割は海外の畑で種取りしているそうです。これが止まりそうということで大騒ぎになりましたが、止まっていたら日本の野菜の自給率は80→8%になっていたそうです。
特に種はほとんどF1種、一回栽培して終わりなので、毎回毎回購入しないといけない。ここにもおかしな法律が乱立してきて問題だらけになっていますが、それはまた別で特集したいと思っています。
中国爆買いは、日本が色々買い付けに行っても残っていないそうです。日本の商社が主導権を握っていた時代は終わったと言われているそうですね。
中国はトウモロコシは2016年に比べて現在は10倍、大豆は1億トンを輸入しています。日本の大豆輸入量は300万トンですので、中国がちょっと増やしただけで日本には回ってこなくなります。
異常気象は供給をどんどん不安定化させます。
こんな時にウクライナ紛争です。これをきっかけにロシア、ベラルーシは敵国日本には輸出を停止、その他インド等の食料輸出国も国内優先で輸出を制限しています。このような対応を取る国が30か国にまでなっています。
すでに深刻なのが、農業に欠かせない化学肥料です。原料の100%を中国から輸入していましたが、日本にはもう売らない、カリウムはロシア、ベラルーシから輸入していましたが当然売らないと。価格そのものも約2倍に上がっているようです。
こういう状況になることを考えてウクライナ支援を決定したのでしょうかね?今のなんとかっていう政権は。
まぁ当然何をやるでもなく、これでも日本国は動きません。貿易自由化を進めて調達先を増やせばいい、国内が頑張ってもコストが高いからやはり輸入が基本、なんて未だに言っているらしいです。その輸入ができなくなっているのに。
今、現実味のある紛争候補としては、やはり台湾が入ってくるでしょう。台湾で紛争が起こったらどうなるか?シーレーンを封鎖されたら日本人は飢え死にしてしまいます。
台湾有事は日本有事か?って未だにどのレベルで議論しているのか?って思いますが、台湾有事が起こったらどんなことになるのかシミュレーションすると、まずはてなが付く話ではないということがわかると思います。
食料を輸入に頼るのは危険です。まずは、国内で頑張っている農家さんをしっかりと日本全体で支えることこそが自分たちの命を守る一番の安全保障ということですね。
現代の日本人はいざという時に命を守らなければならないのに、実態としてはぜい弱な砂上の楼閣に住んでいて、そのぜい弱さは年々増していっているということがよくわかります。
米国の大学でこのような試算結果が出ているそうです。核戦争が局地で起こっただけで被ばくによる死者よりも物流停止による餓死者が世界で3億人発生してそれは日本に集中して、日本人口の6割の7200万ほどになる。
正直、笑い事ではなくて、台湾有事直後にこういう状況はあり得るわけです。今の政権を見ていて、対応できると思いますか?笑(あっ、笑っちゃった!)
日本政府は何をしている?
詩人の高村光太郎は、「食うものだけは自給したい。 これなくして真の独立はない」と言い、キューバの革命家ホセ・マルティも、「食料を自給できない人たちは奴隷である」と言ってます。
日本の国内の食料生産性を高めていく必要がありますが、日本政府は供給を絞る政策ばかりをしています。
まずはお米ですね。これをしっかり守って活用していこうとなるはずが、お米の在庫が多いから作るなと言っています。牛乳も余っているから牛を減らしなさいと。日本の食糧生産の基盤を強化していかないといけないのにセルフ兵糧攻めのような政策を次々と実行していっています。
世界ではコロナショックで食料が不足、そこに食料を供給するようにして出口需要を作っています。消費者である国民を助けて、生産者にも還元されるような政策を他国は普通になっているのに、日本だけが逆をやっています。
乳牛は種付けして牛乳が搾れるようになるまで3年以上かかるそうですが、いざ足りなくなってからすぐにというわけにはいかないのですが、すでにバターが足りない状況になっているそうです。
中川昭一さんが農水大臣の時に米国を怖がっている周囲の反対を押し切って脱脂粉乳を援助に回したことがあるのですが中川さんはもういないのです。
米国の逆鱗に触れるような援助政策には絶対に手を出さない日本の農業ですが、いつまでやっていくのでしょうか?日本の農業が潰れようが、国民が食べるものがなくなろうが、保身の方が大事だという議論になっているようです。嘆かわしいです。
小麦や大豆や餌米を増産しないといけない状況になっているが、その補助金さえ切って生産できないような状況になってきているようです。耕作放棄地も増えてきています。
さらに価格転嫁の問題があります。肥料や燃料費は上がっていて、生産者は赤字でバタバタ倒れていますが、米や野菜や乳製品の値段はほとんど上がっていません。酪農家は98%が赤字で、牛乳1L絞るごとに30円の赤字だそうです。これはなぜなんでしょうね?
国は食糧農業農村基本法を見直すそうですが、食料自給率を抜本的に高める政策に改めるのかというとそうではなくて、食料自給率はもう気にしないでよいことにしましょうという風に見直すのだそうです。正気でしょうか??
戦後GHQの指示通りの政策を続けてきて、食料自給率を下げざるを得ない宿命を負っていましたが、それをさらに徹底して下げるという判断をしたようです。
世界では怒った農家が高速道路を封鎖して都心から食料を消したりして都会の人間にわからせるということをやっているところもあるようです。日本の農家ももっと怒っていいんじゃないですかね?
オランダでは農民が立ち上がって選挙に打って出て政権交代が起こっています。
極めつけはコオロギですよ。まともな農業はダメだからコオロギにしましょう(???)って流れです。
最初聞いたときは支配者のお遊び、冗談なのかと思いましたが、民に真面目に食べさせようとしているのですね。
日本もコオロギに予算を付けていますよ。コオロギ太郎・ブロック太郎の日本端子が、いや、違った!河野太郎っていう、いつも怒った人が試食して見せたらしいですね。ウケる!
昔から人間はどんなに飢餓状態になっても昆虫だけは食べなかったんです。それは、人間の身体にとって昆虫は毒であるということがわかっていたからですね。
イナゴは食べる習慣がありますが、イナゴは草食なので、体内がそれほど汚れていなくて人間も許容できるのだそうですが、コオロギは雑食で体内に様々な雑菌を持っているので昔の人たちも食べなかったのだそうです。
食べるとどうなるのか、お注射💉と同じですね。支配者は薬が不要な健康体の元気な民を求めてはいないようですね。
コオロギ推進のために取られているのは、昔の「米を食うとバカになる」戦法です。普通の農業を標的にして、田んぼや牛のゲップに入っているメタンガスが地球温暖化の原因の一つであると言いだしています。大昔から田んぼや牛は存在していますが、最近の田んぼや牛はいきなりメタンガスを発しだしたんですかね笑?
漫才みたいなネタが、真面目なロジック展開のパーツになっているんですから、舐められるにもほどがありますね。開いた口が塞がりません。
食の安全性
「安い」というのには理由があります。エストロゲンは乳がんの増殖因子ということがわかっていますので、日本では使えませんが米国産牛肉には入っています。スーパーで見てみると、米国産牛肉って安いですよね。
では、米国産がすべてエストロゲンが使用されているかというとそうではなくて、EUや自国向けにはエストロゲンフリーにして、エストロゲンを使用している牛肉は日本へ輸出しているというわけです。
そのため、日本ではこれらの牛肉が合法的に取引できるような検査基準にしていっています。各種成分の含有率がどの国も軒並み厳しくなっていく中で、日本だけが緩和方向になっています。
当然、このような対応をしてくる国は米国だけではありません。当然です。
「危ないものは日本へ」が国際的な合言葉になっているそうですよ。こういった事実も国民には知らされないですよね。当然、支配者(=の下僕の日本のマスメディア)が率先して教えてくれるわけがありません。
購入する際に気を付けていても、外食するときは当然安い海外産が使われているのだろうなと思って食べた方がいいのでしょうね。
戦後から右肩上がりの病気とこのあたりは当然関係しているのでしょうね。安さに飛びついた代償なのかもしれませんが、その前に「危ないものは日本へ」はないだろう!!
最後に
食料を確保できていない状態で軍備増強してもですね、歴史的にみても食料を疎かにした方が、守れなかった方が負けています。食料無しでは人間は動けません。首根っこを掴まれていていては、どんなに武器を持って粋がっても効果がありません。
今の日本と戦争をしようと思ったら、日本がいくら武器を充実させていたとしても、シーレーンを封鎖すれば一発で終了です。楽勝です。
「外に媚び、内を脅かす者は、天下の賊である」吉田松陰
どこのコウロギ太郎のことでしょうか? いやいや、今の政治家・官僚、そして日本人全体のほとんどがこうではないかなと思います。情報を持っていないということで知らない振りをしている。ちょっと考えればおかしいと気が付くことなのに。
まずは食料をいかに確保していくかという国家戦略を立て直すことが急務なのです。
ですが、前述したように米国の逆鱗に触れるような政策を避けていてはそんなことできません。
日本にはこんな状況であるにもかかわらず、今でも頑張ってくれている農家の方々がいます。色々な捉え方があるかと思いますが、これは私たちの希望の光だと思います。
世界一過保護な農業と言われてきましたが、本当は世界で最も競争にさらされながらも生き残ってきて頑張ってきた今の農家は、本当の精鋭なのですね。
このような一次産業が各地にあることで、様々なビジネス、様々な組織が成り立つことができて、日本の地域は形成されています。これらの地域が運命共同体という意識で、国が動かなくても自分たちでなんとかするんだという流れを作っていく、こういう動きが求められているのでしょうね。
そして日本では江戸時代に現在輸入している肥料などがなくても国内の資源を活用して、完全な循環型農業を実現させて、食料自給率100%を達成していたのです。
江戸時代から比べると今の農地はいろいろな意味でぜい弱になっているかと思いますが、国内で生産される作物を高価格でもいいから守っていくというのが、農家にとっても、日本にとっても希望の光になっていくのだと思いますね。
食については、これまでに以下取り上げていますので、ぜひこちらもご覧ください。
・#230 食と医療のカラクリ
・#231 日本の食品ってこんなにスゴイ
今日のTwitter(嵐の後の静けさ)
れちゃん
もう、19万フォロワー!!れちゃん、スゴイ!
17万フォロワーでやった縄跳び動画が1万いいねいったということで、やることになった腕立てです。
それがなんともう19万フォロワー!!
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